SUGARHILL|林陸也が再提案する新しいストリートウェア

日本のドメスティックブランドを取り上げる企画【.jp】(ドット・ジェー・ピー)

ドメステックブランドとは日本人デザイナーが始めたブランドのことを指し、既存の西洋文化に日本的な新要素を加え、時には破壊することで新しい価値を生み出しています。

そして今回は、ミリタリー・ワークをベースに、ラフな要素を中性的に再構築する新星ストリートブランド・SUGARHILLの魅力に迫ります。

 【目次】
1 SUGARHILLについて
-1.1 SUGARHILLとは
-1.2 SUGARHILLの特徴
2 デザイナー・林陸也氏について
-2.1 異色の経歴
-2.2 人との出会い
-2.3 音楽イベント”HUE”
3 定番アイテム
-3.1 つなぎ
-3.2 チェックシャツ
-3.3 トレンチコート
-3.4 デニム

1 SUGARHILLについて

1.1 SUGARHILLとは

出典:sugarhilltokyo.com

  •  価格:★★★★☆
  •  品質:★★★★★
  • 独創性:★★★★☆
  • 知名度:★★★☆☆

SUGARHILLは2016年にミレニアル世代のデザイナー・林陸也氏が立ち上げたストリートブランド。

ブランド名は、林氏がニューヨークファッション工科大学(FIT)に在学していた際に住んでいたニューヨーク・マンハッタンの北部にあるシュガーヒル地区に由来する。

また、SUGARHILLという名前は、世界で初めてHIPHOPで商業的成功を収めたグループ・The Sugarhill Gang(シュガーヒル・ギャング)ともかかっているという。

1.2 SUGARHILLの特徴

ワーク・ミリタリーウェアのラフな要素を柔らかくした中性的な仕立てが特徴。

SUGARHILLが注目度を高めているのには、彼の行動力と確かな実力に由来する様々な出会いがある。

2 デザイナー・林陸也氏について

2.1 異色の経歴

東京生まれの林陸也氏は高校卒業後、文化学園大学・舞台衣装科に進学し、こころのがっこうニューヨークファッション工科大学を経たのち、武蔵野美術大学に編入して首席で卒業している。

そんな異色の経歴を持つ彼は、その過程で様々な人と出会っている。

2.2 人との出会い

こころのがっこうの時に知り合った落合宏理氏のFACETASM(ファセッタズム)でお手伝いをしたり、FIT在学時に川西遼平氏のLANDLORD NEW YORK(ランドロード)でインターンをしたりした経験から学んだことは多かったと本人は言う。

そして、川西遼平氏の「ここで学んだことを形にしてみろ」という一言で、SUGARHILLを立ち上げる決意が固まったのだという。

また、LEVI’Sの506XXを使ったつなぎ(上下一体の服)を自作して着ていた頃に、日本のHIPHOPアーティスト・KID FRESINOと出会い、彼がMVで実際に着用したこともSUGARHILLが注目を集めた大きな要因の一つだ。

FACETASMはKOHHを、LANDLORD NEW YORKとTohjiをモデルに起用したことで有名。そして、SUGARHILLとKID FRESINOの出会い。

ファッションと音楽の繋がりを感じざるを得ない。

Tohji着用ブランドはこちら

2.3 音楽イベント”HUE”

林陸也デザイナーは、DAIRIKUで知られる岡本大陸氏と出会い、合同展示会を開催するほど意気投合した。

そして、音楽に少なからず影響されている二人は音楽イベント”HUE”をオーガナイズすることを決めたのだ。

過去の出演者には、TohjiKID FRESINOなどのHIPHOPアーティストや、WACKO MARIAのデザイナー・森敦彦氏が率いるサウンドクルー・KILLER TUNES BROADCASTらが名を連ねる。

ナイトライフとファッションは切っても切り離せない関係。

HUEが様々な新しい出会いのきっかけになればいいと本人たちは語る。

DAIRIKUの特集記事はこちら

3 定番アイテム

最後に、SUGARHILLの定番アイテムをご紹介。

3.1 つなぎ

林氏がSUGARHILLを立ち上げる前から自作していたつなぎ(上下一体の服)は、SUGARHILLの定番アイテムであり、「SUGARHILLといえばつなぎ」と言う人は多い。

3.2 チェックシャツ

つなぎと同じくSUGARHILL立ち上げ当初からあったのがチェックシャツ。

デザインを変えては毎シーズン登場する。

3.3 トレンチコート

SUGARHILLのトレンチコートは、毎シーズン登場する定番アイテムで、長い着丈が特徴。

最新の2021SSのトレンチコートは、縁がカットオフ(切りっぱなし)になっているのと、両サイドの紐のディティールが目立つユニークなデザインとなっている。

3.4 デニム

一見するとスタンダードなデニムに見えるが、よく見るとステッチやパッチワークが唯一無二であるデニムも定番である。

若くして経験豊富なデザイナー・林陸也氏の創り出す新しいストリートウェアは今後も注目を集め続けるだろう。

MINARI.(ミナリ)は情報の質にこだわり、記事の執筆に時間をかけて丁寧に行っています。他の記事もぜひ合わせてお楽しみ下さい。

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