Nasに学ぶ”クラシック”な東海岸のファッションスタイル
西海岸ではギャングスタラップが一世を風靡していた1990年代。
東海岸に突如現れたラッパー・Nas(ナズ)の、圧巻のサウンドにこだわり抜かれたリリックを乗せたラップは当時のヒップホップシーンに衝撃を走らせた。
そして、Nasはファッションもクラシックであり、1990年代を代表するファッションアイコンの一人だ。
今回は、1990年代から2000年代初頭にかけてNasが着ている私服のブランドをチェックしながら、そのファッションスタイルを解剖していこう。
【ブランド一覧】
1 KARL KANI
2 POLO SPORT
3 KANGOL
4 NEW ERA
5 Willie Esco
6 Timberland
1 KARL KANI
KARL KANI (カールカナイ)とは、ヒップホップを大きな題材として誕生したアーバンストリートブランドであり、2Pacやビギーなどの当時のスター達をこぞってモデルに起用し大躍進を遂げた。
そして、Nasも広告塔となったラッパーの1人であり、上の画像は当時のもの。
90年代のヒップホップが好きな方なら、KARL KANIの文字が入った服をラッパーが着ている姿を一度は必ず見たことがあるだろう。
そして、そんなKARL KANIは2000年代に入ると一度衰退するが、近年の90年代ファッションのリバイバルとともに最注目されており、エイサップロッキーやMIGOSといった現代のラッパーたちも着用している。
2 POLO SPORT
1990年代のNasといえばこの写真のイメージを持つ方も多いのではないだろうか。
この写真でNasが着ているバケットハット・インナー・ジャケットは全てPOLO SPORTのアイテム。
POLO SPORT(ポロスポーツ)とは、ラルフローレンが1991年に誕生させたラインであり、鮮やかな色合いと緩やかなシルエットに機能性が加わったPOLO SPORTの服は90年代のヒップホップシーンに広く浸透した。
特にニューヨークでは、街を歩くB-BOYたちはこぞってPOLO SPORTの服を着ていて、彼らは服を通して自分たちの繋がりを実感していたという。
ラルフローレンは言わずと知れた古着の定番ブランドだが、POLO SPORTの服を着ている人は少ないので是非古着屋に行った際は探してみて欲しい。
3 KANGOL
この写真でNasが被っているバケットハットはKANGOLのアイテム。
ハンサムな顔立ちと凄まじい筋肉を持ち合わせ、当時モテモテであったラッパー・LL COOL Jが頻繁に被ったことにより、ヒップホップシーンでたちまち人気が出たKANGOLのバケットハットは後にRUN-D.M.Cの正装となり、KANGOLとラッパーの関係は断固なものとなった。
そして今でもこの関係は受け継がれており、若手からベテランまで様々なラッパーがKANGOLのバケットハットを愛用している。
この写真でNasが被っているキャップは、NEW ERAの59FIFTY MLBオンフィールド ニューヨーク・メッツ ゲーム(6,050円)。
キャップの定番ブランドとして不動の地位を確立したNEW ERA(ニューエラ)は、野球ファンだけが被るものから、ストリートファッションが好きな人が被るものへと大躍進を遂げた。
そして、Nasが被るキャップはニューヨークを拠点に置くブルックリン・ネッツのアイテム。
彼は昔からキャップを浅く、かつ斜めに被るのが好きであり、よくこの被り方をしている。
5 Willie Esco
Willie Esco(ウィリーエスコ)とは、Nas自身が1990年半ばに立ち上げたファッションブランドであるが、Willie Escoはお世辞にも流行っていたとは言えなかった。
そして、Nasは2013年から新たにHSTRYというブランドをスタートさせている。
今度こそ成功を願おう。
6 Timberland
1990年代の、無骨でオーバーサイズのファッションスタイルに相性抜群であった靴は間違いなくTimberland(ティンバーランド)だった。
耐久性も兼ね備えるティンバーランドブーツは、ストリートで長い時間立って、あるものを売買するワルい大人たちの間でも愛されていたとか。
いかがでしたでしょうか。
今回は伝説のラッパー・Nas(ナズ)のクラシックなファッションをご紹介しました。
無骨で男らしい彼のファッションは何年越しに見ても間違いなくクールだ。
MINARI.(ミナリ)は情報の質にこだわり、記事の執筆に時間をかけて丁寧に行っています。他の記事もぜひ合わせてお楽しみ下さい。