【ブラックカルチャー】ラッパー達はなぜドゥーラグを巻くのか?
HIP HOP、特にオールドスクールのブラックミュージックが好きなヘッズは間違いなくドゥーラグに一度は関心を持ったことがあるだろう。
キャップやニット帽などに比べ登場頻度は少ないドゥーラグだが、ラッパーとの相性は抜群であり存在感を放つ。
そこで今回は、そんなドゥーラグのストーリーから巻き方やラッパーの着こなしまで、ドゥーラグの世界を覗いていこう。
【目次】
1 ドゥーラグとは
-1.1 ドゥーラグの起源
-1.2 ドゥーラグの巻き方
2 ドゥーラグがHIP HOPシーンで流行
3 ドゥーラグを付けているラッパー
-3.1 USラッパー
-3.2 日本人ラッパー
1 ドゥーラグとは
1.1 ドゥーラグの起源
ドゥーラグ(DU-RAG)とは、頭に巻きつけて用いる布製の被り物のことを指し、ナイロン素材のものが主流だ。
そして、ドゥーラグの起源はアメリカでまだ奴隷制度が色濃く残っていた19世紀にまで遡る。
奴隷といった過酷な労働環境の中で働いていた黒人の人々が、頭に巻きつけ髪を持ち上げるために使い出したのがドゥーラグの始まりだ。
その後、ドゥーラグは黒人特有のヘアスタイルを保護したり、アレンジしウェーブを出したりする道具などしても普及し、1930年には一般の家庭内においても浸透していった。
1.2 ドゥーラグの巻き方
ドゥーラグの巻き方は人によって様々であり、詰まるところ正解はない。
そこで今回は最もオーソドックスな巻き方を、手順を追ってご紹介。
- 1.ドゥーラグと頭のセンターラインを合わせサイドの紐を手で持つ
- 2.サイドの紐を頭の後ろでクロスさせ、額まで持ってくる
- 3.額の真ん中で紐をクロスする
- 4.再度頭の後ろに紐を持っていき固く結ぶ
ドゥーラグの詳しい巻き方に関しては、東京に店舗を構えるセレクトショップ・Mooreを経営する谷氏が動画にて解説しているので是非そちらを見て頂きたい。
先述の通り、1930年代には家庭内で身につける被り物として普及したドゥーラグだが、50Cent(フィフティーセント)やニューヨークにて結成され爆発的な人気を放ったユニット・The Diplomats(ディプロマッツ)、通称Dipset(ディプセット)のメンバーであるCam’ron(キャムロン)など様々なラッパーがMVやライブにて、ドゥーラグを単体、もしくはキャップの下に被り始めた。
そうして、ドゥーラグは2000年代にはファッションアイテムとしての地位を築き上げたのだ。
元々、ブラックカルチャーをルーツに持つドゥーラグがHIP HOPシーンに出てくることはある意味必然であったのかもしれない。
3 ドゥーラグを付けているラッパー
最後に、実際にドゥーラグを着用している国内外のラッパーをご紹介。
3.1 USラッパー
A$AP Rocky
音楽を取り上げるアメリカのドキュメンタリー番組・Noiseyのインタビューにて、ASAP Rocky(エイサップ・ロッキー)がドゥーラグを着用している。
エイサップ・ロッキーがドゥーラグを着用しているシーンを見たことがある人は多いのではないだろうか。
そして、そんなエイサップは自身も所属するクリエイティブ集団・AWGEとMarine Serreのコラボにてドゥーラグを製作している。
カッコいいのでドゥーラグをお探しの方は是非チェックしてみて欲しい。
A$AP Ferg
A$AP MOBのメンバーとしても活躍するA$AP Ferg(エイサップ・ファーグ)も、楽曲『Plain Jane』のMVにてドゥーラグを着用している。
Eminem
Eminem(エミネム)は、ベストラップアルバムとしてグラミー賞を受賞した伝説的な場でドゥーラグを着用している。
エミネムは知っての通り、ラップで大成功を収めているが彼のファッションは大金を手にした今でもシックでクールだ。
3.2 日本人ラッパー
SEEDA
日本の現在のHIP HOPシーンでドゥーラグを付けているラッパーといえば、SEEDAだろう。
楽曲『ROPPONGINI FT』のMVにてドゥーラグを着用している。
また、SEEDAは他にも様々なシーンでドゥーラグを付けているので、ドゥーラグのこなし方で迷ったらまずSEEDAをチェック。
TRASH ODE
現在はラップバトルを引退し、音源製作に注力しているTRASH ODE(トラッシュ オデ)(元・ONO-D)もドゥーラグをよく着用していた。
TRASH ODEはドゥーラグを自身のスタイルに落とし込み、トレンドな着こなしをしている。
ドゥーラグの中でも若い世代に人気なブランドはGUCCIだ。
少し値段は張るが、ニュースクールな着こなしをしたい方はGUCCIのドゥーラグは要チェックだ。
以上、今回はドゥーラグとラッパーとの関係について解剖しました。
ドゥーラグを付けている人を街で見ることは現在少ないので、クールに使いこなせば注目の的になること間違いない。
MINARI.(ミナリ)は情報の質にこだわり、記事の執筆に時間をかけて丁寧に行っています。他の記事もぜひ合わせてお楽しみ下さい。