CHROME HEARTS(クロムハーツ)の歴史|知っておきたい10のこと
ブランド立ち上げからわずか2、3年で脚光を浴び、30年もの間人々を魅了し続けるCHROME HEARTS(クロムハーツ)。
アクセサリーブランドの王座に君臨するクロムハーツがいかにして生まれ、なぜ人気なのか。
今回はクロムハーツの歴史を振り返りながら、知っておきたい10のことをご紹介しよう。
【目次】
1 【1988年】ガレージで始まったクロムハーツ
2 【1990年】セックスピストルズが着用し話題に
3 【1991年】日本進出に貢献した川久保玲
4 【1992年】CFDAアワードを受賞
5 【1994年】3人の解散
6 【1996年】ニューヨークに初の直営店
7 【2000年代】HIPHOPシーンに浸透
8 【2015年】歴史に残るオフホワイトとのコラボ
9 【2020年】MNMLを商標権侵害で訴える
10 【現在】ガレージで始まったブランドの今
1 【1988年】ガレージで始まったクロムハーツ
クロムハーツの誕生は1988年。
当時バイク乗りであったリチャードスタークは、自分が気に入る革ジャンがなかったため皮革メーカーで働いていたジョンバウマンと共にロサンゼルスのガレージで革ジャンを作り始める。
これがブランドのスタートだ。
その後すぐに、宝石商のレナードカムホートが参加し、クロムハーツは3人組で本格的に始動することになる。
2 【1990年】セックスピストルズが着用し話題に
クロムハーツは、1989年から始まったホラーコメディー「Chopper Chicks in Zombietown」の映画の一部の衣装のデザインを手掛けるが、この映画の主演女優がセックスピストルズのギタリスト・スティーブジョーンズの当時のガールフレンドであった。
クロムハーツのデザインに惚れ込んだジョーンズは、ライブにてクロムハーツの革製品やシルバーアクセサリーを着用した。
これを機にガンズ・アンド・ローゼズなどのメンバーもクロムハーツのアイテムを身につけ始め、やがてクロムハーツはロックスターの必需品としてその地位を確立した。
3 【1991年】日本進出に貢献した川久保玲
わずか数年にしてクロムハーツは世界から注目されるブランドとなったわけだが、クロムハーツの日本市場への進出をサポートしたのがコムデギャルソンの創設者・川久保玲だ。
1991年にコムデギャルソンの青山店にてクロムハーツの取り扱いを開始し、多くの人々が通った。
そして、翌年には大手セレクトショップ・ユナイテッドアローズがクロムハーツと手を組み日本唯一の正規代理店となる。(2016年にライセンス契約は終了)
4 【1992年】CFDAアワードを受賞
1992年、クロムハーツは遂にCFDA アクセサリーデザイナーオブザイヤーを受賞する。
CFDAとは、ファッション業界において最も権威のあるアワードであり、クロムハーツのファッションシーンにおける存在感が裏付けられた瞬間だ。
しかし、リチャードスターク本人にとってこの受賞は大きな意味を持つものではなく、ファッション業界においてはシーズンごとにコレクションを発表することが一般的である中で、リチャードは「クロムハーツはファッション界とは何の関係もない。作りたい時に作る。」と変わらないスタンスを表明した。
5 【1994年】3人の解散
波に乗るクロムハーツであったが、1994年に最強の3人組は解散し、スタークと、妻のローリーリンがブランドを継続することとなる。
そして、レナード・カムホートは自身で新たにアクセサリーブランド・LONE ONES(ロンワンズ)をスタートさせ、日本では藤原ヒロシ氏も愛用し90年代に一世を風靡した。
やはり天才はどこにいってもやってのける。
1996年、遂にクロムハーツはニューヨークに直営店を構える。
以降、ロサンゼルス・マイアミ・ラスベガスなどアメリカ中に次々とショップを展開する。
日本にも、1999年に南青山に、その2年後には原宿に直営店が誕生し、現在は日本にクロムハーツの直営店は11店舗存在する。
7 【2000年代】HIPHOPシーンに浸透
クロムハーツの人気の波は勿論HIP HOPシーンにも押し寄せた。
ディプセットのメンバーであるジムジョーンズやリルウェインといった、2000年代初頭に活躍したスター達がクロムハーツの革のジャケットやベルト、シルバーアクセサリーを頻繁に身に付けた。
今でも、ドレイクやトラヴィススコット、そして日本でもZORNやJP THE WAVYなど世界中のトップアーティストがクロムハーツを愛用する。
8 【2015年】歴史に残るオフホワイトとのコラボ
クロムハーツはこれまで色々なブランドや個人とのコラボアイテムを発表してきたが、中でも印象的であったのがオフホワイトとのコラボだろう。
突如公開された2015年のコラボアイテムは2ブランドのロゴがバックにプリントとされ、更にそれぞれ発売する直営店の地名が刻まれた黒Tシャツ。
勿論、全ての店舗で即完売となった。
そして、これで終わりかと思われたオフホワイトとのコラボアイテムは2018年に突如リリースされる。
2度目となるこのコラボのアイテムはオレンジ色のパーカー。
アナウンスもなく突然の発売であったためファン達は騒然としたが、こちらも即完売。
オフホワイトの創設者・ヴァージルアブローはクロムハーツに絶大なリスペクトを向けており、現在も両者は協力関係にある。
3度目のコラボは実現するだろうか。
9 【2020年】MNMLを商標権侵害で訴える
クロムハーツの中でもここ数年最もホットなアイテムの一つがクロスパッチデニム。
多くのラッパーがこぞって履いているので、国内外のHIP HOPが好きな方なら誰もが一度は見たことがあるだろう。
そして、ファストファッションブランド・MNML(ミニマル)が似たデザインのアイテムを発売しているとして2020年、クロムハーツがMNMLを商標権侵害で訴えた。
この争いは現在も決着は付いていないが、さすがに確信犯すぎるデザインだ。
10 【現在】ガレージで始まったブランドの今
ガレージから始まったクロムハーツは現在、アメリカ・ヨーロッパ・アジアに多くの店舗を構える。
トレンドが目まぐるしく変わるファッション業界において自身のスタイルを貫き王座に居座り続けるクロムハーツ。
未来のロックスターもクロムハーツを身に付けヘッズ達の目を光らせることだろう。
MINARI.(ミナリ)は情報の質にこだわり、記事の執筆に時間をかけて丁寧に行っています。他の記事もぜひ合わせてお楽しみ下さい。